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アスリートによるエモーショナル・イーティングも増加の傾向

アメリカでは、2022年2月22日から2月28日

イギリスでは、2022年3月1日から3月7日


Eating Disorders Awareness期間です。


摂食障害に関する問題や早期相談等の啓蒙を様々な団体が行っています。


Association for Applied Sports Psychology(AASP)では、アスリートによる摂食障害の問題についても取り組んでいて、アスリートはもとよりトレーナー・コーチそしてご家族にもこの問題の理解と早期発見の啓蒙をしています。


体重による階級がある競技や体の美しさが演技に含まれる審美種目以外でも増加の傾向


レスリング等体重による階級がある競技や体操、アイススケート等審美種目で摂食障害に悩むアスリートは少なくはありません。しかし、これらの競技以外でも同様に悩んでいるアスリートが増加傾向にあり、女性アスリートだけでなく、男性アスリートの間ででも増加の傾向にあるとAASPは警鐘を鳴らしています。


また、摂食障害と診断されないまでも、体重による階級がある競技においては70%のアスリートが “Disordered Eating Behavior” に該当するという論文を引用しながらAASPはアスリートによる摂食障害の問題は広範囲であり深刻な問題と指摘しています。 (Sundgot-Borgen & Torstveit, 2010 ) Sundgot-Borgen, J., & Torstveit, M. K. (2010). Aspects of disordered eating continuum in elite high-intensity sports. Scandinavian Journal of Medicine Science and Sports, 20, 112- 121.)


以前のエモーショナルイーティングのblogでも少しお話をしましたが、日本では“Eating Disorder”と“Disordered Eating”を「摂食障害」と訳されてるようですが、アメリカでは2つは異なる意味で使用されます。そして、アメリカのスポーツ心理学の教科書にも“Eating Disorder”と“Disordered Eating”と使い分けています。


違いは、American Psychiatric Association (アメリカ精神医学会)が定義する診断基準と一致する状態か否か?です。つまり、Eating Disorderは、摂食障害としてアメリカ精神医学会が定義する診断基準があり、その基準で診断されます。その代表的なものが、神経性無食欲症、神経性大食症や、むちゃぐい障害です。一方、Disordered Eatingは、必ずしも摂食障害として診断されるものではなく、広義の意味で、食べ方のパターンが健全ではない行動を指します。EDNOSのように、過食症や拒食症とも特定できない「不特定の摂食障害」とも異なります。


むちゃ食い、パージング、下剤乱用、過度の運動、減量のための断食等で摂食障害の基準を満たすほどの重度・頻度ではなくても、このような行動パターンを見かけたら、Disordered Eatingであることをまずは知っていただくことが重要だと思います。


予防・早期相談は不可欠


摂食障害の改善への道のりは長く、競技から引退してもその問題が自動的なくなるものではありません。また、ジュニアアスリートが摂食障害になってしまうと、大人になってからもその問題に苦しむ人は少なくはありません。また、様々な健康上の問題にも発展していきます。


ストレス発散等感情をコントロールする目的で食べるエモーショナル・イーティングもDisordered eatingです。また、ボディーイメージを気にしてダイエットを繰り返す人も場合によっては、Disordered eatingに該当をします。


次の行動パターンは要注意サイン


  • 体重を気にして、毎日体重計にのる

  • 練習・トレーニング以外に運動をする

  • 必要以上にカロリーを計算する

  • 食べない理由を常に探している

  • 食事を抜く


トレーナー・コーチ、ご家族はどうすればよいか?


AASPは3つのポイントを挙げています。


1. アスリートのウエルネスを第一に考えること。

「アスリートセンダード」という言葉が日本のスポーツ現場でも使われ始めていますが、アスリートセンダーとで考えること。


2. チームの文化の醸成

アスリートの体型は様々です。特に成長過程において個人差は大きいです。特定のボディーイメージ・体型に当てはめて考える習慣をなくすこと。


3. ボディーイメージや体型で評価をしない

「体重が減ったから動きがよくなった」「体重が減って見た目が良くなった」等といった体重やボディーイメージで評価をするのではなく、筋肉の使い方や動きで評価をすること。結果主義ではなく、プロセス・プログレスで評価をすること。プロセス・プログレスのフォーカスをするほうが最高のパフォーマンスにつながるということは、スポーツ心理学の研究で分かっています。したがって、体重にフォーカスをした会話ではなく、その競技をやる目的を基準に話をすること。


アスリートのマインドセットを健全に


「アスリートとコーチとの関係」「ジュニアアスリートと親との関係」は、スポーツ心理学の世界ではとても重要なテーマで海外では約20年前から様々な研究が始まっています。


常に結果をだしたいと考えているアスリートは、トレーナーやコーチの一言、先輩・同僚の一言、親の一言に敏感です。


体重計の数字やボディーイメージを気にするのではなく、体の動きや結果を出す過程にフォーカスすることで最も重要です。


また、アスリートウエルネス向上の為のライフスタイルにシフトしてもらうことも。例えば、体重やボディーイメージについて話すより、適切な水分補給ができているか、ちゃんと寝れているか、しっかりとトレーニングができるような適切な食事を摂っているか?ことを考えさせるコミュニケーションをすることが重要です。


アスリートが主役でトレーナー・コーチや親は主役ではありません。


アスリートと誠実に向き合い彼ら・彼女らの意見を尊重し、問題を共有して寄り添いながら問題解決をすることが大切です。


ヘルスコーチLottieの役割


ヘルスコーチは行動科学に基づいた行動変容を促す専門家です。特に、私が専門としているのが怪我からの復帰のサポートとエモーショナル・イーティング改善サポートです。


(食事の選択の質を上げて競技に復帰し結果を出したアスリートやエモーショナル・イーティングを改善したプロフェッショナルのお話は「コンサルティング・コーチングを受けた人の声」をご参照ください)


私自身も膝の手術を2回し、今でも現役で競技を継続しています。また、ウエルネスを諦めて目標達成の為に頑張り、目標達成はしたもののその代償としてエモーショナル・イーターになってしまいました。


この経験からプライベートコーチングだけでなくアスリート・コープレートアスリート(ビジネスエグゼクティブ・プロフェッショナル)をサポートするトレーナー・コーチの方の複合知の向上の為の研修等も行っています。


トレーナー・コーチ向けの無料オンライン講座は、YouTube (Lottie Healthcoachチャンネル)で公開しています。



参考:Preventing & Recognizing Disorder Eating Behavior


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